シリコンバッグのトラブルから脂肪による豊胸に切り替える方が増えてきていますが、
バッグ抜去後の脂肪豊胸は通常の脂肪豊胸に比べ脂肪注入の難易度が上がります。
バッグを抜去するとカプセルが残っているので、カプセル内に脂肪が注入されるとすべて脂肪が壊死してしまいます。
そのため、手術中にカプセルを確認してカプセル内に脂肪が入らないように注意する必要があります。
今回は他院でバッグの抜去と同時に脂肪豊胸を行った方がしこりを訴えて来院しました。
左乳房には8cmを超えるしこりがあり、乳房は変形していました。
エコーでは除去されたバッグのカプセル内(大胸筋下)に大量の脂肪が注入されていました。
乳房下縁を切開してカプセルを開き、カプセル内の壊死脂肪を吸引除去しました。
吸引した壊死脂肪です。
1日だけドレーンを留置しましたが、経過良好でしこりは消失しました。