大阪院副院長の千葉です。
最近は他院で脂肪注入による豊胸術を行った方の、しこりの相談が増えています。
本日も私のブログを見た方がしこりを見つけ相談に来られました。
美容外科はもちろん、一般外科や乳腺外科 でも、脂肪豊胸後のしこりの診断や治療を専門に行っている病院は非常に少ないです。
しこりの原因は注入した脂肪が壊死(定着せず死んでしまう)することが原因です。壊死した脂肪の周囲に被膜(カプセル)が形成され、時間の経過とともに厚くなり、石灰化を起こす場合もあります。
最新の脂肪による豊胸術(コンデンスリッチ豊胸も含め)でも、しこりのリスクを無くすことはできません。
私自身、昨年の美容外科学会でしこり治療について発表しましたが、しこりは放置すると治療が困難になります。特に石灰化したしこりは皮膚を切開して摘出するしかありません。
現在しこりの論文を執筆中ですが、1年以上経過して残存しているしこりは、被膜が形成されているため、自然に消失することはないと考えています。
早期であれば、エコー下に穿刺吸引、ベイザーリポによる脂肪吸引で確実にしこりを無くすことができるので、しこりを早期に発見し治療することが重要と思います。
いくつか典型的な豊胸術後のしこりの症例を提示します。
①オイルシスト
オイルシストは注射針で簡単に治療できます。
②充実性のしこり
充実性のしこりはわきの下からベイザーリポで吸引することで治療できます。
③石灰化したしこり
石灰化したしこりは乳輪、もしくはわきの下から切開することで治療できます。
豊胸後のしこりが気になる方は気軽にご相談ください。